神秘的でエレガントな輝きを放つ真珠は、
「人魚の涙」「月の雫」などと呼ばれ、
古くから世界の人々を魅了してきました。
そんな真珠の美しさや歴史について触れられるのが
伊勢市・鳥羽市・志摩市などを含む三重県・伊勢志摩エリア。
伊勢神宮の神々しさを体験し、リアス海岸の美しさに感動。
そして、日本にひとつしかない真珠の島へ。
伊勢志摩で尊い旅の思い出をつくりましょう。
伊勢志摩の真珠には
歴史と伝統が詰まっている
豊かな海に面した伊勢志摩エリア。いまから130年以上前、この土地ならではの自然環境を活かした真珠養殖が始まりました。天然真珠は、多くの貝の中からごくわずかしか入っておらず、もし入っていたとしても、かたちが丸くきれいに整っているとは限りません。
そんな偶然の産物のような真珠を養殖すると決めたのが、鳥羽に生まれ育った御木本幸吉。
まずは真珠の母貝となるアコヤ貝を増やすことから始め、貝に核となる異物を入れて真珠を育て、確認してという地道な作業を繰り返していました。ようやく半円真珠の養殖に成功したのが、幸吉が真珠に出会って15年が経った頃。研究を支えた妻を亡くすという不幸を乗り越え、その後、世界で初めて真円真珠の養殖に成功。白く、丸く、美しい日本産真珠はやがて世界へと輸出され、多くの女性を魅了するようになりました。
貴重な天然真珠を発見する、
たくましき海女
かつて、天然真珠は、海女が魚介類をとる際に偶然見つけたものでした。めったに見ることのない天然真珠、見つけた海女はさぞかし感動したことでしょう。
そして、真珠養殖の開始後、海女はアコヤ貝の採取や核入れした貝を再び海底へ戻すといった仕事を担うように。技術の発展とともに真珠養殖で海女が活躍することは減りましたが、魚介類をとる海女は健在。素潜りをするための技と体力をつけ、70歳を過ぎてもなお漁に出る人がいます。
真珠の島で、
真珠の深い魅力に触れる
真珠養殖に成功した場所は、鳥羽湾に浮かぶ小さな島でした。それが現在のミキモト真珠島。島内の記念館では、御木本幸吉の人となりに触れられ、博物館ではアンティークジュエリーや真珠を使った美術工芸品を目にできます。昔ながらの白い磯着をまとった海女の実演からは彼女らのたくましさを実感。息継ぎの際に口で「ピューイッ」と鳴らす「磯笛」はとても風情があり、「残したい日本の音風景100選」のひとつになっています。 一方、英虞湾(あごわん)に面した円山公園には、真珠を取り除いて死んでしまったアコヤ貝を供養するための真珠貝供養塔があり、真珠を授けてくれる貝への地元の人々の熱い想いを感じることができます。
真珠取り出しアクセサリー作り体験
伊勢志摩地域のいくつかの施設では、真珠から貝を取り出す体験ができます。真珠のかたちや大きさはまちまちで、世界でたったひとつのアクセサリーへと変化します。自分用としてはもちろん大切な人へのプレゼントにしても素敵です。
※ミキモト真珠島では体験を行っておりません。